障害者支援施設と高齢者介護施設の仕事内容の違い

サービスの利用対象者は、障害者支援施設と高齢者介護施設とで異なります。障害者支援施設の場合は、年齢には関わりなく精神や身体に障害がある人が利用することになります。そのため、体力のある若い人へケアをする仕事内容も多くなります。一方で、高齢者介護施設は、名称からも分かるように高齢者に限定した施設で、なおかつ要介護認定を受けている人が対象となります。
こうした違いから、利用者が持っている病気や障害の内容も変わってきます。高齢者介護施設では、加齢による疾病が多く認知症や脳血管障害、骨折に伴う機能障害などが多い傾向にあります。障害者支援施設の場合は、かなり幅広いもので、身体のマヒなどの肢体不自由、視覚障害、統合失調症などがあります。障害がある部位や程度によって、求められる知識やスキルが大きく変わりますので、対象によって担当者が絞り込まれることが多くなります。
主な仕事内容としては、高齢者介護施設の場合は、身体介護が多くなります。食事や入浴、排せつなどの介助をするといった仕事です。一方の障害者支援施設では、身体状況によって同じような身体介護もありますが、人によってかなりケアの内容が変わります。知的障害に関するケアでは、身体介護はあまりないというケースも見られます。そして、身体介護に加えて、家の掃除や洗濯などの生活支援の業務が多くなる傾向も見られます。そもそも高齢者ケアと障害者ケアは、適用される公的保険や関係法令が異なります。また、サービスを提供する事業所も違います。こうしたさまざまな違いを踏まえて、仕事を選びたいものです。